女性医師支援センター長 戸倉新樹

 出産、育児の時期をどのように過ごすかは、女性医師にとって人生の選択そのものです。子育て中の女性医師は長期休職となることが多く、復帰してもパートタイマーとして働くことが多いのが現状です。特に時間外勤務や夜勤が多い診療科では、出産、育児により現場を去る女性医師が増加しています。女性医師支援センターは、その支援を組織化し、効率を挙げ、実質的なものとするために皆さまに利用していただきたい組織です。
 一方では女性医師支援は、医師不足の解消という目的もあります。浜松医科大学では「静岡周産期医師長期支援プログラム」を文部科学省の事業として平成21年~25年にかけて行いました。次いで女性医師支援相談窓口設置事業が静岡県の浜松医科大学への補助事業として平成25年から27年まで行われ、さらに現在、浜松医大女性医師支援センターは、静岡県の女性医師支援センターとしても機能しています。出産後の女性医師が復帰してもらうことは、静岡県の医療にとっても重要な課題です。出産後早期の職場復帰を実現させ、非常勤医師の常勤化を促す必要があります。
 復帰にとって、情報の集積と発信は大きなツールとなります。県内のどういう病院がどういう条件で女性医師の復帰を行っているか、また勤務形態は斟酌されているか、と言った情報を、最終的にはウェブシステムで得ることができれば、情報収集のための努力を省略することができます。子育て支援についても、認可保育園などの情報収集と発信、センター内での育児のためのスペースの提供、病児病後時保育の運営など重要な役割を担っています。また病院内外において、情報交換や体験談に基づく講演などを企画しており、その情報や成果も提供しています。また浜松医大附属病院には女性医師支援センターの非常勤医師枠もあり、常勤医員でも活用可能となっています。
 何よりも、同じ問題や悩みを抱える女性医師が頼る場となることが女性医師支援センターの目指すところですので、是非お気軽にご利用下さい。




コーディネーター 谷口千津子

 平成29年4月より静岡県では県全体の女性医師に対する就業支援・キャリア形成支援を目的として、浜松医科大学に委託し「ふじのくに女性医師支援センター」を設置いたしました。 現在日本国内就業している医師のうち、20歳代、30歳代の女性医師の割合は割と特に増加が みられています。これらの女性医師の多くが結婚・出産・子育てを通じてキャリア形成やその維持について、また育児や子供の教育にかかわる母親として仕事と家庭のありかたを悩み、選択を迫られることになります。これに対してふじのくに女性医師支援センターは県内各医療機関と連携を図り、県内の医療機関に携わるすべての女性医師に対して休業中から キャリアを積んでいけるよう就業支援活動、子育て支援など家庭を支えるために出産後早期の職場復帰を実現させキャリアを積んでゆくために支援していくことを目指しています。

 私自身浜松医科大学を卒業後、浜松医科大学産科婦人科学教室に入局しいつまでも尽きない子育て・家庭生活の悩みと共に産婦人科医として県内施設で勤務をしております。 これからは自身の家庭生活を大切にしながらやキャリアップを目指す医師の皆さんにとってコーディネーターとしての役割を果たすべく活動していきたいと思います。  
 仕事と家庭の両立の大変さは幼児期だけかと思いきや小学校、中学校と年齢が上がるにつれ親の負担は減ることはありません。女性医師のキャリアを進めていく経験はいろいろな形で、後に続く人たちも繋がっています。最終的には県内の女性医師同士がつながれるネットワークの中継組織でもありたいと考えています。皆さんに活用されることによりこの「ふじのくに女性医師支援センター」の活動も発展していくものと考えています。皆様のご理解とご協力をよろしくお願い致します。


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