Medical facility |
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医療施設紹介
浜松医療センター
海野 直樹 先生 | 小幡 由佳子 先生 | 細谷 奈津子 先生 | 院内紹介 |
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Interview Vol.001 |
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院長 海野 直樹 先生
01 | 浜松医療センターの特徴について教えてください |
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診療体制について
当院は606床で42の診療科を有しており、2024年1月に新しい病棟が完成しました。様々な診療科があるのですが、 大学のように縦割りではなく、科ごとの敷居を低くして横断的に診療できるように工夫しています。ですので、救急に関しても全科が 搬送患者に対応ができるような体制をとっています。この疾患はこの科だから診られない、というようなことはないようにしています。
浜松医科大学との連携
現在「地域医療連携推進法人」を浜松医科大学との間で2025年4月から立ち上げようと準備を進めています。
実現すると、研究や医師の教育・研修といった人の交流、薬剤・医療材料の共同購入が可能になることで、コスト面でも大きなメリットがあります。
また、病床数も大学613床、当センター606床で合わせて1200床以上の規模となり、医療機能の分担や連携により先進的な医療をより効率的に地域に提供することが可能となります。また、次世代医療人を育成して静岡県全体の医療に貢献できると考えています。
研修の魅力
当センターには非常に多彩な科がありますので、大学病院と同じような幅広い研修ができます。年間で救急車を約6000台受け入れていますので、救急の第一線を学べるという事がもう1つの魅力です。
また、集中治療部を新たに立ち上げたことによって、若手の医師の中で集中治療に関して興味がある方は当院で研修することが出来るようになります。大学と当院を行き来し、多くの症例を経験することで成長していくことが可能になります。ゆくゆくは多くの研修医や医学部学生たちが 当院で教育を受けることができ、高度医療を行う意義やそれに見合った何かリワードがあることによって、 当院の魅力を伝えていけたらと思います。
女性医師も活躍する現場
当院は女性医師が部長やセンター長として活躍されている方が比較的多い施設だと思います。
昨年12月に新たに開設した集中治療室も部長は女性医師が務めています。
集中治療室はまだできたばかりですが、重症の患者さんが搬送されて入室すると、たいへん頼りにされており、既に各科の先生方との信頼関係も構築されています。
今後は大学と連携して重症患者のケアが行えればと考えています。
02 | 医師の仕事と家庭の両立について考えている事、取り組まれていることは何ですか? |
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仕事と家庭の両立について
お子さんが小さい方は時短や当直免除などの支援制度を利用することが多いです。
子育てについてはまだ女性の負担が多い状況かもしれませんが、女性医師も自分の積み上げてきたキャリアを大切にして、仕事も楽しんでもらいたいと思います。その為には家族の協力が大切です。私自身も子どもが幼稚園の時からイベントに参加したり、お弁当を作ったり、家事全般をやってきました。年齢に限らず、特に医師同士のご夫婦ではお互いのキャリアも大切にできる様、助け合って両立をしてもらいたいと思います。
子育てしやすい環境
病院付属の保育所があるのは当然ですが、当センターが浜松にあることも大きいと思います。
浜松市は政令指定都市の中でも「住みやすい町」として毎年1位を獲得しており、誰もが認める住み良い町です。
また、浜松医療センターがある冨塚地域は近くに佐鳴湖もあり風光明媚で、進学校が多い文教地区です。子育てという意味でも立地としては魅力的だと思います。
03 | 若い先生へのメッセージ:ここで働く若い先生、働きたいと思っている先生たちへ |
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子育てしやすい環境
ここに来る医師の皆さんには、「患者ファーストの医療」を伝えたいし、命の大切さを学んで欲しい。なり手が少ないと言われるような厳しい科にあえて挑戦するような医師に育ってほしいと思っています。
本当に厳しい状況の中で患者さんを救うことができると、「達成感」と「やりがい」の2点を得ることができます。それは医師にとって一番の魅力で昔から変わりません。
ただ、今の若手医師はそれ以上のことも求めていて、もう一つ「働きやすい環境」などの魅力が必要になっています。多くの人が働いていると「気持ちよく働く」とか「働きやすい」というのは人それぞれ違います。その中で皆が高度で安心・安全な医療を目指してもらえる病院、というビジョンを私は持っています。そのために必要な研鑽を積み、十分な技能の習得のために必要な事は可能な限り提供していきたいと思います。
Interview Vol.002 |
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集中治療科部長 小幡 由佳子 先生
救急や集中治療に関わる女性医師は少ないので、この集中治療部でも自分が女性だからということを考えないようにしています。救急で来る患者さんがとても多く、スタッフは大学よりも限られた人数ですので、医師だけで対応するのは無理です。看護師・ 技師・栄養士・薬剤師・療法士等と、チームを組んで診療をしていますし、私は皆さんを頼りにしています。大学から異動してきた時、ここでは色々な診療科の先生たちがお互いに相談しながら治療に関わっているのを見て、診療科の敷居が低いなと感じました。
集中治療科が開設されて日が浅いですが、常に埋まっている状況で、他の診療科でも患者さんにとって1番安心出来るという判断でここに依頼してきてくださっていると思いますので、その期待に応えようとスタッフ一同頑張っています。
集中治療科の役割が浸透し、センターでも要の位置になれるよう、日々、重症患者さんと向き合うことにやりがいを感じています。
Interview Vol.003 |
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循環器内科 医長 兼 臨床研修管理センター臨床研修管理室員 細谷 奈津子 先生
01 | ご自身について教えてください |
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私は9年間静岡市静岡病院で勤務した後、浜松医療センターに5年程前から働いています。専門は循環器内科で緊急の現場で救命に関わる仕事に魅力を感じたので選びました。
例えば心筋梗塞で自分がPCI(経皮的冠動脈インターベンション)したことで救命率が上がる時、心不全の時にその場で治療することで劇的に良くなって患者さんを救命することが出来た時にやりがいを感じ、同時に面白いと感じました。
現在はカテーテルアブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)がメインで、多くの症例を経験させてもらえたので 自分1人でカテーテル操作ができるようになっています。心房細動の成功率が今は80%なのでそこを100%に近づけるように増やして、なるべく脳梗塞を減らすことが今後の目標です。
02 | 医長として後輩を育てるために大切にしていること |
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現在、循環器内科には11人の医師がいます。5年ほど前は約半分だったので当直の負担も大きく大変でしたが、浜松医大の医局に変更してからは人を増やしてもらうことができ、多くの症例が集まってきました。切迫した状況で判断をしなければいけないことが多く、自分も判断を迷った時は「やった方が良い」と教えられて来ているので、部下にもそのように伝えています。チーム医療ですが、それぞれの個性がある中で、なるべく間を取り持てように配慮できれば良いと思っています。
03 | 科の雰囲気はいかがでしょうか |
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循環器は子育て世代が多いので男性育休や家庭の事情で休みや早退はお互い様という雰囲気です。「今日、子供の迎えがあるから」と言っても、「じゃあ、いってらっしゃい」みたいな感じでお互いの事情を理解してカバーし合えています。
04 | これから循環器内科を目指し研修を積もうと思っている人たちに一言お願いします。 |
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やはり「患者さんがどうしてほしいのかを1番に考える」ことです。患者さんの色々な周辺状況を考えて、どんなことが1番いいかなっていうのを、自分の家族ならどうする?と思って考えることが1つです。「自分の親だったらどうしますか。」と実際に患者さんに聞かれることあります。技術だけを追い求めるのではなくて、ちゃんと患者さんのいろんなことを診られるようになれることが大切です。
05 | 他の診療科の先生とコミュニケーション取ることってありますか。 |
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女性の方の方が話す機会が多いですが、どの診療科の先生でも、気軽に相談できる環境なので、すごく働きやすいと思います。
Interview Vol.004 |
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院内紹介
01 | 新しくなった医療センターの見どころを教えてください! |
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患者さんも職員も快適な環境に
地場産材の杉を各所に採用し、ぬくもりのある居心地の良い空間にしています。
患者さんが安心して過ごせるよう、駐車場や病室・トイレ等、ユニバーサルデザインに配慮した設備になっていると同時に職員も働きやすいように、動線を考慮したり、最新の医療機器を導入しています。
産科・小児科の壁紙
リラックスして過ごせるよう、柔らかいタッチのイラストを取り入れています。浜松をモチーフにしたイラストもあるので探してみるのも良いですね。
また、4階にも簡単な散歩をすることができる庭があり、1階に下りなくても外の空気を楽しむことが出来ます。
02 | 育児支援制度について教えてください |
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当センターには院内託児所はもちろんのこと、ご家庭の事情に応じて時短勤務や当直免除等の制度が整っています。家庭との両立が大変になった時に、離職することなく医師を続けることが出来ますし、職場の環境が分かっていればスムーズに復帰をすることが可能です。
また、当センターの担当医師である芹沢麻里子先生が診療科に関わらず相談を受けてくれますので、一人で悩まずに気軽に相談をして頂けたらと思います。