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医療施設紹介



静岡医療センター

令和4年6月7日、静岡県東部地域の二次医療を担う病院の一つである静岡医療センターで、若い先生たちへの研修についても熱心に取り組まれている中野浩院長、連携担当医師で放射線科の一瀬あずさ先生、出産後復帰されたばかりの皮膚科医師木村莉唯心先生、正田長彦管理課長の4名にお話を伺いました。










Interview
Vol.001

院長 中野 浩 先生

01 病院として医師への支援について取り組みを教えてください

当院ではお子さんがいる職員が安心して働けるよう病院の保育所があり、医師だけでなく非常勤も含め全ての職員が利用できます。現在、皮膚科と耳鼻科の女性医師も利用しています。今後は病児保育も視野に入れ、週2日のみの小児科を全ての曜日で開設し小児救急科を立ち上げることを予定しています。職員のお子さんも受診したり、将来は、そのまま病棟で病児保育としてお預かりできないか検討中です。




02 貴院の研修について特徴を教えてください

研修プログラムの一環として希望者はハワイで現地の医師から直接レクチャーを受けることができます。この魅力的なプログラムのおかげで研修医1年目は8名、2年目が7名参加するようになりました。

また、できる限り関東圏の大学教授を招いて研修医用のレクチャーを受けられるようにしています。以前と異なり、関東の私立医科大学と連携するようになってきたため、研修医の多くは関東私立医大の出身者ですが、初期研修期間が終了しても静岡県の奨学金をもらっている先生方はそのまま奨学金の償還を受けるため残留してくれています。

更に当院では麻酔科のみ研修基幹病院でしたが、内科はこれから基幹病院になるよう申請しているところです。その他、北里大学血管外科の入局者のローテや聖マリアンナ医科大学外科専門医プログラムでも当院で2年間研修できるよう、関東の大学と連携して若手医師を確保しています。研修医の皆さんは首都圏の教育も受けながら、当院で地域の診療を学び、大学などではなかなか経験することができない腹腔鏡手術などを数多く経験できるというメリットがあります。ほかにも静岡がんセンターと連携して一部の科では月1回手術見学に行けるようになり、現在5名の研修医が高度な治療を見学することで学ぶ場を得ています。



03 中途の先生方の研修についてはいかがでしょうか

静岡県の奨学金の償還のため途中から来られる先生方が多いのですが、家庭の事情で転勤されてくる方もおり、現在外科・循環器内科で医局と関係なしに就業されている先生がいます。また、肝胆膵外科学会の修練施設でもあり、研修を受けることができます。



04 働き方改革を前に病院が配慮されている事はありますか

「カンファレンスは時間短く、時間内に」という指導を日頃からしています。 それでも心臓血管外科・外科・救急科・麻酔科は時間外勤務年間960時間以内をどうやってクリアしていくかが課題となっています。医師数に余裕がある科は良いのですが、夜間救急の2次輪番以外は時間外をできるだけしないように、また当直明けの業務を配慮するなど、診療科によって対応をしているところです。

また医師のサポートとして特定看護師を採用し、この4月から4名の診療看護師(Japanese Nurse Practitioner: JNP)を医師の少ない診療科に配置し医師の負担を軽減することができています。



05 当院への就業を考えている医師の皆さんへのメッセージ

今後小児科、婦人科、救急などを充実させ、静岡医療センターは地域でなくてはならない病院を目指しています。是非、指導医や若手医師が来てもらえればと思っています。







Interview
Vol.002

担当医師 一瀬 あずさ 先生

01 ご自身の所属されている科(放射線科)での様子や同僚の先生とのコミュニケーションはいかがでしょうか

放射線科は診断専門医2人、治療専門医1人、もうすぐ復帰予定の育児休暇中の専攻医1人と複数の非常勤の先生方で働いています。上司からは普段、定時で帰宅することができるように配慮してもらい、下の子が小さいうちは病院の育児施設、時短勤務などの支援制度を活用していました。現在はフルタイムで働いています。

放射線科の業務は読影のみならず血管内治療やCT下ドレナージ・生検、他科からのコンサルトや他院からの撮像依頼など多岐に渡ります。私は勤務時間が限られており、読影業務を多めにやらせていただいています。上司は東京在住なので、on callは上司が受けて、緊急の読影は近所に住んでいる私が対応するなどお互いに生かせる部分で協力体制をとっています。

研修医の指導にも力をいれています。学会発表の指導やアカデミックな指導を自分自身も上司に教わりながら、若い先生に指導できるようにしています。興味を持ってくれた研修医が放射線科を自分の進路に選んだり、2年目の自由選択で再度ローテートして下さったりして、ポジティブに関われていることが自分のモチベーションアップに繋がっています。

子どもが大きくなるにつれて、仕事のウエイトが増えてきていますが、自分が貢献できることに取組むことがやりがいになっています。



ご所属:放射線科、お子さんは男の子3人兄弟

02 女性医師同士のコミュニケーションはありますか

コロナ禍になる前は女医会を開催していました。現在は出来ないので残念ですが、院内で他科の先生とお会いした時に話をしてコミュニケーションをとっています。最近はお子さんができたばかりの若い女医さんとお話しする機会も増え、不安に思っている事等を聞いてあげられれば良いな、と思っています。上司も女性なので子育てについて話をすることがあり、色々なやり方があるなぁと参考にしています。



03 この病院の良いところを教えてください

この病院は他科との垣根が低く、科同士の連携が良いと思います。お互いに連絡が取りやすく症例の相談もしやすいし、緊急時には読影したらすぐに治療にかかってくれるスピード感も素晴らしいです。また他科の治療の結果をフィードバックしてくれるのもありがたいです。なかなか時間が取れませんが、他科とのカンファレンスもできるだけ参加したいと思っています。



04 この地域の良いところを教えてください

もとは仙台に住んでいましたが、11年前に実家のある静岡県に転居してきました。 住みやすい、子育てがしやすい、道が混んでいないのと自然が豊かなので海にも山にも行けます。教育に関しては、首都圏に通える選択肢があります。子育ては時に大変なこともありますが、子供達は友人たちと元気に仲良く健やかに過ごせており、この経験が将来に生かせれば良いなと思っています。







Interview
Vol.003

皮膚科 木村 莉唯心 先生

01 ご自身のこと教えてください

夫と1歳の子どもがいます。昨年度は育児休暇を取得し、今年2月より復帰をしました。

夫と「やれる方が家事や育児をする」「子どもの前でケンカをしたり、マイナス発言をしない」というルールを決めて日々過ごしています。




02 育児休暇中はいかがでしたか

一日中、子どもと二人だったので最初は孤独だと感じました。しかし、ネット上のコミュニティを利用し、子育てしている方や保育士さんとつながることで新しい世界が広がりました。



03 4月から復帰していかがですか

復帰前は新しい知識がアップデートできるのか、これまでの知識や手技を忘れていないか、とても心配していましたが、周りの方々が温かくサポートしてくれたため、分からないことはすぐに聞くことができ、安心して働くことが出来ました。また、上司が自分の意見を受け止め、時には指導、時には業務に反映してくれるので仕事のやりがいにつながっています。



04 出産・育児を経験して変化はありましたか

今まで以上に患者さんの気持ちに寄り添うことができるようになり、プライベートでも困っている人がいると声を掛けるようになりました。

子どものおかげで視野が広がって、成長させてもらっています。



05 静岡医療センターは先生にとって働きやすいですか

とても働きやすいです。皆さんが本当に優しくて、いつも助けて頂いています。今は育児で時間的に難しいけれど、今後は手術をしたり、皮膚科の勉強をもっとしたいと思っています。







Interview
Vol.004

事務部管理課 正田 長彦 管理課長

01 静岡医療センターの魅力を教えてください

1)顔が見える関係がつくりやすいこと

規模が大き過ぎないため、職員同士お互いに顔と名前が分かる環境です。そのため、他部署との垣根が低く、チーム医療に不可欠であるコミュニケーションが取りやすくなっています。



(窓から見える)富士山が自慢

2)人材育成や研修が充実していること

看護学校があるのでこれから医療の道へ進む方々に医療者として大切なことを伝えられる場所があります。

また、急性期医療と慢性期医療を担う医療機関として幅広く診療を行っているため、様々な症例を学ぶことができます。

3)福利厚生が充実していること

育児休業、育児短時間休業、その他の子育てをサポートする様々な制度が活用できることや、近隣にきれいな宿舎や病院保育施設の「えくぼ保育園」を整備することで、子育てをしながら、安心して働くことが出来る環境が提供できるよう努力しています。


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