Medical
facility

医療施設紹介



静岡市立清水病院










Interview
Vol.001

病院長 上牧 務 先生



01 静岡市立清水病院の特徴と取り組まれている事を教えてください。

当院のある清水区は医師少数スポットで人口10万人あたり勤務医師数が50人程です。同じ静岡市でも駿河区は80人で、葵区が230人です。市内の地域差があり、それを現場としては実感しています。高齢者が33%と静岡市の中で一番高齢者が多い地域ですし、高齢化・少子化を考えて急性期医療と高齢者医療の両方を地域医療として考えています。

そのような清水区の中の医療機関としての役割を果たさなくちゃいけないとなると、1人1人の医師の負担はどうしても大きくなります。また、長く働いてくれる先生方の高齢化が進んでいる事もあり、当直ができる人数が減っているのが現状です。そこで若い先生を多く取り込んでいきたいと考えています。

まずは初期臨床研修医がまた戻ってきてくれるような病院にしたいな考えました。同じような成績・人柄ならば、今後残りたいと考えてくれるような地元の方を採用するよう方向転換し、他の地域の医療機関とのたすきがけプログラムを作ったりしています。その成果もあり、来年当院を卒業する先生が内科医として戻ってきてくれたり、現在他県で研修している先生が戻ってくると言ってくれたりと種まきをして、ようやく収穫の時期がそろそろ来るかなっていうところまで進んできました。この病院で研修を受けた先生が「外に出てみたらやはり清水病院はいい病院でした」言って戻ってきてくれています。そうやって少しずつ少しずつ増えてくればいいな、と思っています。

女性医師についても同様で、皆さん色々なライフスタイルがあります。それぞれの家庭事情を考慮し、働きやすいように対応していこうと考えています。

最近のケースだと、ふじのくに女性医師支援センターから紹介いただいた小児科の女性医師はアレルギー専門医を取得したいと当院へ来ていただきました。彼女が専門医を取るためサポートしましたが、しっかりアレルギー専門医を取得してくれました。そのおかげでそれまでうちの病院では手薄だった小児のアレルギーに関しては、しっかりとした指導ができ、市内でも専門的な検査や診療ができるようになりました。大学医局の方からも当院に行くと小児科アレルギーの勉強ができると紹介してくれるのですごくいい循環ができています。

科によっていろいろですが、お子さんのいる女性医師が働きやすい環境とその分負担を抱える先生たちのバランスをとっていけるよう考えています。



02 男性の育児休暇はどのように考えていますか

診療科によって違いはありますが、お子さんのいる男性医師も女性医師と変わらず、家族の事を考えて休みを取る事は出来るようにしています。皆さんお互い様の気持ちでやっていると思います。そういう考え方をしていかないとこれからは回っていかないと思います。厳しい診療科があるのも確かですが、医師全体の数が少ないので、できるだけ医師の働きやすい環境を整えるためには、今はフルタイムで働けない方でも受け入れて、いずれ長い時間働けるようにしていくことも大切だと思っています。



03 初期研修プログラムの特徴や戻ってきたいと思わせる魅力は何でしょうか。

当院での研修ではあれこれ口出しせず、自主性を重んじています。一学年が6人なのである程度自由度が高く、それぞれの先生の進路希望に沿ったプログラムをどんどん作っていくことができるのも魅力です。そのために半年に一度、院長面談を設けて一人一人研修の感想や困ったことはないか、改善点がないか、プログラムの希望等のヒヤリングをしています。皆さんの話を聞いて改善すべきことや対応すべきことはきちんと検証して解決できるように対応しています。若い先生が直接院長と話す機会を作っているのは良いかな、と思っています。最初は緊張していますがフランクに話せる雰囲気作りを心がけているのでリラックスして話してくれています。

また、来年度は内科プログラムにそのまま残ってくれる方がおり、新な選択肢として考えてもらえるようオプションとして作ろうと思っています。



04 働き方改革の取り組みはいかがですか

当院の場合は上限を超えていなければ、超過勤務の申請をなるべく認めるようにしています。そのために2023年4月からデジタルシステムを導入しました。自分で管理することでなるべく業務を効率化して早く帰ったり、どこまで勤務でどこまでが自己研鑽なのか意識したりとメリハリをつけられるようになってきました。



05 これからの研修と若手へのメッセージ

研修医の皆さんが当院で研修して他院へ出て色々な経験を積んだ時に「やっぱり清水病院は良かったなぁ」と思ってもらえるようにはどうしたら良いのか、ここでの経験が嫌なものだけでなく、良い思い出や良い出会いに繋がれるようにサポートしたいと思っています。色々なアイデアがあって、研修をより良い物にしようとすると正直なところ費用も掛かります。全てやるのは難しいのですが、どのようにしたら実現できるのかを常に考えています。

静岡は温暖で食べ物がおいしい、何より富士山がきれい。
 都会にいるとギスギスしがちですが、ここでは穏やかで子育てもし易いところです。
 都会とは違う雰囲気や自然の多い環境が良いという方にはおすすめの場所です。







Interview
Vol.002

道端 彩 先生



01 ご自身の所属されている科(口腔外科)での様子や同僚の先生とのコミュニケーションについて教えてください。

口腔外科は歯科の一分野ですが、一般的な歯科治療とは異なり、歯だけでなく顎骨や口腔粘膜、それらに附属する組織に生じた疾患を診療する科です。口腔外科は現在4人で診療をしており、私は2番目の立場となります。若い年代の先生たちは定期的に研修に来て2年程度で交代する感じです。

その中で私は主に口腔インプラント治療を専門としています。とても細やかな手術や治療ですし、自費治療という面からも患者さんへの治療説明はしっかりと時間をとって診察するように心がけています。

外来は各医師がそれぞれの患者さんを診療し、入院はチーム診療となっています。緊急対応は主に若い年代2人の先生が対応し、自分の患者さんのトラブルの場合は私も夜に対応します。入院患者さんの呼び出しはチーム皆で対応しています。

当科の医師は私以外男性です。以前いた科長が子供の急な体調不良などの時には「みんなで診るから大丈夫!」とサポートをしてくれる体制を作ってくださったので、今でも子供の急病や、学校行事でどうしても休まなければならないときには、快く承諾してくださるのでとても助かっています。若い年代の先生とは年齢が離れていますが、雑談を通じで今どきの情報を得たり、相談を聞いたりしてコミュニケーションはよく取れています。



02 家庭と仕事の両立で工夫している事等ありますか。

現在小学生の子どもが2人います。家事は夫も協力的で、分担して朝食は夫、夕食は自分が準備しています。手術が延びて帰宅が遅くなる場合は夫が引き受けてくれます。外来業務に影響がないように小学校の年間行事が出たらすぐに有休休暇の申請をしています。

また、現在は親のサポートで東京と静岡を行ったり来たりしています。週末は子育てと介護のダブルケアで忙しく、働き方を見直そうと考える事もありますが、医師の仕事が好きなので「働く時はバリバリ働く、休む時はしっかり休む」とメリハリをつけて頑張っています。



03 病院のここが良い!というポイントを教えてください。

やはり有休休暇や両立支援休暇が取得しやすいことです。

気持ち良く休ませてくれる職場環境で、とても働きやすい病院だと感じています。



04 清水の良いところは?

温暖な気候と海が近い立地はサーフィンが趣味の私にとっては最高の地です。

口腔外科の前任の医師が退職されることになり、後任として来ないかと誘われました。東京から清水に転居するにあたって海が近く、温暖な気候ということですぐに承諾しました。

夏は週末になると家族で牧之原市や下田市の海へも行っています。
 教育面でも清水の学校は東京都内よりも通学で安心な面が多いです。
 働きながら子育てをするのにとても良い地域と感じています。









Interview
Vol.003

水谷 祐喜子 先生



01 清水病院で子育てしながら仕事をする今の勤務はいかがですか

私が所属している小児科は子どもの体調不良に関して理解があり、急な早退やお休みの時にサポートしていただき、とても助かっています。時間外勤務になりそうな時も、余裕があれば仕事を変わってくれたり、帰った方がいいよって声をかけてくれたり、両立がしやすい環境だと感じています。

同僚の先生たちもお子さんがいらっしゃいますので、他の先生がお休み時にはその先生が病院に来ることなく勤務調整ができるよう、自分ができる事を引き受けるよう心掛けています。



02 専門医取得に向けてどのような勉強をしましたか

ここに来て2年目となりました。目標はアレルギー専門医をとる事だったので病院のサポートを受けて、関東の食物アレルギーなどで有名な病院に月1回程勉強に行かせていただき、無事取得することができました。

現在も専門医維持のために2カ月に1回行っています。その際に当院での症例相談をしたり、食物アレルギー患者に対するより良い指導や食物アレルギーでの事故防止の取り組みについて学ばせてもらったりと当院でも活かせる事を情報収集し、アウトプットしています。



03 専門医を取得して変わったことはありますか

診療面では後輩の指導や、専門医の施設認定の申請等、貢献できることが増えました。それだけでなく病院全体に意見を伝えやすくなり、運用面にも関わる機会が増えました。

当院にアレルギー専門医の先生はいらっしゃいますが、やはり小児の食物アレルギーに対応することが多いので、栄養管理委員会や医療安全部門等とやり取りしながら、半年ほどかけて運用システムの見直すことができました。せっかくサポートしてもらったので病院に還元できることがあればいいなと思ってやらせて頂いています。



04 家庭とキャリアをどのようにやりくりしていますか。

家事はお互いに得意なことを担当して半分ずつ、外来は日程をずらして子どもの体調不良に対応できるように夫と相談しながら両立しています。

保育園の送迎は夫が勤務時間を30分後ろにずらし送りを担当、迎えは自分が行っています。子どもはイヤイヤ期も何とか乗り越え、最近ではお迎えが少し遅くなっても理解をしてくれたり、将来はママと一緒の病院で働きたいって言ってくれたりと嬉しい成長を感じています。







Interview
Vol.004

事務部



01 静岡市立清水病院の見どころをおしえてください!

市民ギャラリー

地域の方が描かれた絵画を飾っています。市民病院として地域の方が絵画を通して触れ合いができるよう、また受診している患者様が楽しんでもらえるようにしています。


広い講堂

研修棟には100人以上入る講堂があります。
 研修や医局会の開催、ワクチン接種に活用しています。


職員専用の図書館や休憩スペース

広い図書室があり、文献検索や医学雑誌の閲覧が可能です。

医局のラウンジも広く落ち着いた雰囲気でしっかり休憩をすることができる環境です。


女性専用当直室

女性医師が増えていることや産科もあるため、女性専用の当直室を完備しています。当直をする方は多くはないですが、少しでも快適に過ごせるように工夫しています。


働き方改革での新たな取り組み

試験的に医師の負担を減らすために、これまで自己申告で申請していた勤務時間について自動で記録し申請ができるシステムを取り入れました。記録を分析資料にさせて頂くことで働き方の見直しにも役立てています。

まだ時間外勤務の軽減にはつながっていませんが、行動が目で見えることで個々が勤務時間のメリハリを意識する一助となっています。


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